壮大なるアメリカ音楽絵巻、昔No.2。ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)&ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)「オレンジ・クレイト・アート(Orange Crate Art)」(M)
ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)といえば、1966年からブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)との共同作業により始められ、ブライアンの精神混乱などにより結局は未完成で終わった幻のアルバム、ザ・ビーチ・ボーイズ (The Beach Boys)「スマイル(Smile)」の伝説があまりにも有名。
1995年に突然発売された、ブライアン・ウィルソン&ヴァン・ダイク・パークス「オレンジ・クレイト・アート(Orange Crate Art)」は、ファンを狂喜乱舞させた約30年ぶりの夢の再共演。
当時、アメリカ版「ウサギ追いしかの山、 子鮒釣りしかの川」と評されたりもした、古き良き南カリフォルニアへのノスタルジアあふれる名盤です。
ちなみに、伝説の「スマイル(Smile)」は、2004年に約37年の歳月を経て、ブライアン・ウィルソンが、ソロ・アルバムとして彼のツアー・メンバーの手をかりて遂に完成。
「スマイル(Smile)」のほとんどの曲は、ブライアン・ウィルソン作曲、ヴァン・ダイク・パークス作詩の共作で、やはり名義通り、ブライアン・ウィルソンのヴァン・ダイク・パークスの手を借りたアルバム。もちろん、大傑作です。
逆に、「オレンジ・クレイト・アート(Orange Crate Art)」は名義は連名ながら、2曲のカヴァーを除く全オリジナルの作曲、全曲のアレンジを行った、ヴァン・ダイク・パークスのブライアン・ウィルソンの手を借りたアルバムという印象が強い。
2004年の「スマイル(Smile)」と比べるとブライアンはリハビリ中という印象は否めませんが、彼のハーモニーと、ヴァン・ダイク・パークスのオーケストラ・アレンジの取り合わせは、やはり極上。
You Tubeをチェックしてみると、何とオランダで作られたらしいヴァン・ダイク・パークスのドキュメンタリーを発見。
「オレンジ・クレイト・アート(Orange Crate Art)」に関する部分
http://jp.youtube.com/watch?v=Qf4TSykyzD4&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=BPKbTjve9LY&feature=related
すごいぞ、オランダ人。
でも、横道にそれますが、日本人もすごい。私も見に行った1988年の来日時のライヴがアップされており、ベースの細野晴臣が若い。
MY COUNTRY ~BATTER UP
http://jp.youtube.com/watch?v=125VH8zvbug&feature=related
ジヤンプ(Jump!)
http://jp.youtube.com/watch?v=fQui27FndKE&feature=related
たびたび、紹介させていただいているミュージック・マガジン2008年3月号に掲載されたスフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)への来日時のインタヴューで、渡辺亨氏は「スフィアンは、ブライアン・ウィルソン&ヴァン・ダイク・パークスの『オレンジ・クレイト・アート』を凌ぐ傑作を単独で作ることができる異才なのだ」とスフィアンをべた褒めしています。
しかし、「オレンジ・クレイト・アート」のハードルはなかなか高いと思いますがいかがでしょうか?
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