壮大なるアメリカ音楽絵巻、昔No.3。ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)「ディスカヴァー・アメリカ(Discover America)」(M)
2007年にワーナー時代の5作品が紙ジャケ再発されたヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)。
今回、聴き直して、再評価したのが、左写真の「ディスカヴァー・アメリカ(Discover America)」(1972年)と「ヤンキー・リーパー(Clang Of The Yankee reaper)」(1975年)のカリプソ路線。
何かと対比させていただいているスフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)にはない、トロピカルな心地よさが味わえます。
トリニダード行とハリウッド行の2台のバスの意味深なジャケット、「アメリカ発見」というこれまた意味深なタイトルに、カリプソを中心とした内容は、ヴァン・ダイク・パークスのヴェトナム戦争の矛盾を抱えたアメリカに対する批評性が込められているらしい、「ディスカヴァー・アメリカ(Discover America)」(1972年)。
その点については、「ヤンキー・リーパー(Yankee reaper)」の方ですが、小倉エージ氏の素晴らしい日本盤解説に詳しく触れられていますのでぜひご覧ください。
ただし、私は、単純に気持のいい音楽として楽しんでいます。
全体的に、スティール・ドラムの響きが気持ちいい。1988年の来日公演時にスティール・ドラムを担当したヤン富田も、ヴァン・ダイク・パークスを聴いてスティール・ドラムを始めたとのこと。
そもそも、ガソリンを入れるドラム缶を廃品利用して、あんなきれいな音の出る楽器になるなんて、スティール・ドラム自体が現代文明に対する批評性を持った楽器とも言えるかもしれません。
また、リー・ドーシーの10曲目「オカペラ(OCCAPELLA)」、12曲目「リヴァーボート(RIVERBOAT)」、リトル・フィートの11曲目「SALLIN' SHOES」などニューオーリンズ・サウンドの名曲のカヴァーもポイントが高い。
You Tubeにアップされていた「ディスカヴァー・アメリカ」関連の映像。
デビッド・サンボーン(Sax)、スティーヴィー・レイ・ヴォーン(G)、ハイラム・ブロック(G)、スティーヴ・ジョーダン(D)等のメンバーでの「SALLIN' SHOES」のライヴ。だいぶ後年のものでしょうか?
http://jp.youtube.com/watch?v=gUe3JOj9gzQ
2007年7月日比谷野外音楽堂「細野晴臣と地球の仲間たち~空飛ぶ円盤飛来60周年・夏の音楽祭~」での「4人のミルスブラザーズ(Four Mills Brothers)」のハンド・マイク片手のライヴ。
http://jp.youtube.com/watch?v=123pGTWPHAw
続く、またまた意味深な「ヤンキーの死神のおたけび?」というタイトルの、「ヤンキー・リーパー(Clang Of The Yankee reaper)」(1975年)は、「ディスカヴァー・アメリカ」の続編的な内容のカリプソ路線。
私は、このアルバムも単純に気持のいい音楽として楽しんでいますが、独特の浮遊感は「ディスカヴァー・アメリカ」の方が上でしょうか?
スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)にはない、トロピカルな心地よさが味わえるヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)のカリプソ路線、今聞くとなかなか新鮮です。
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