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事業再生の現場を知り尽くしたバンカーによる事業再生の実務書。穂刈俊彦「地域金融機関による事業再生の実務」

H200506  事務所の近くの八重洲ブック・センターに行ったときは、2階奥の事業再生のコーナーを必ずチェツクするのですが、そこで目に入ったのが、4月に発売されたあおぞら銀行の穂刈俊彦氏の「地域金融機関による事業再生の実務」。

 事業再生の現場を知り尽くしたバンカーが、地域金融機関の立場から自らの言葉で書いた、コンパクトながらも網羅的な、論理的かつ熱意あふれる事業再生の実務書です。

 穂刈俊彦氏は、以前にあおぞら債権回収株式会社におられた際にお会いしたことがありますが、いろいろと苦慮していた再生案件で、背中をドンと押してくれる助言をいただき大変お世話になった、論理的ながらも胆力のあるバンカー。

 事業再生の現場を知り尽くした穂刈俊彦氏が、地域金融機関の立場から、「事業再生の目的と必要性」、「実態把握」、「事業再生計画の策定」、「事業再生ファンドの活用」、「キャッシュフロー融資に取り組む」、「新しいビジネス展開」について、コンパクトな本ながら網羅的に自らの言葉で論理的に説明してくれます。

 サービサーにおられたこともあり、「事業再生ファンドの活用」に関する部分、特に事業再生ファンドに貸付債権を譲渡するときはビッドではなく相対取引により進めるべきとの持論などが、他書にない本書の特色かと思われます。

 他に、私の印象に残ったのは、再生できないかもしれない取引先について再生策を考えることについて触れた「コラム(COLUM)」。

 穂刈俊彦氏は、その「考える」という行為自体が取引先に最後の可能性を提供することにほかならず、それで再生すればよし、再生できなければ「それはそれで意味があった」とします。そして、その「意味」とは、取引先が手じまう準備期間の提供、従業員の再雇用の検討、仕入先に対するネガティヴなインパクトの最大限の緩和などによる「静かな撒幕引き」といえるとします。

 大きな困難が伴う中小企業の事業再生に、誠実に数多く関わるならば、誰もが襲われるであろうある種の無常観を克服するのに、勇気を与えてくれる考え方だと思います。

 「地域金融機関による事業再生の実務」は、その名のとおり地域金融機関の立場に立った論理に基づき書かれたものですが、中小企業の側から関与する方からすると、地域金融機関をどう論理的に説得するかに大いに役立つ事業再生の実務書ではないでしょうか?

 

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