ストレンジなサウンドのシンガー・ソング・ライターが今面白い。クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons) 「The Movie」(M)
当ブログにコメントいただいているK2さんのサイト「Club K2」で、同じくコメントいただいているtommy sasuga さんが自身のコーナー「FREAK FREAK FREAK!!」で、大絶賛していたのでさっそくチェツクしてみたクレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons )「The Movie」。
クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons)は、白人ブルース・シンガー、ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)を父に持つ(マリア・マルダーは母ではないらしい)シンガー・ソング・ライター、クレア・マルダー(Clare Muldaur)のプロジェクト。ストリング・セクションが全編に大活躍するノスタルジックなサウンドに、フワフワした歌が浮遊し、実に気持ちいい世界が広がります。
クレア・マルダー(Clare Muldaur)は、若干9歳で伝説的女性ブルース・シンガー、ベッシー・スミスにのめり込むなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックの探究者である父親とほとんど一致する激渋趣味らしい。
左写真は、クレア・マルダー(Clare Muldaur)名義の1stソロ・アルバム、「スウィートハート(Sweetheart)」(2001年)、日本発売有。フェアーグランド・アトラクションに例えられる、ちょっとオールド・タイミーなバンド・サウンド。
さらに、左写真は、クレア・マルダー(Clare Muldaur)名義の2ndソロ・アルバム、「ベントレー・サークル(Bentley Circle)」(2003年)、日本発売有。1stと同じくオールド・タイミーながら、より弾き語り的なサウンド。
私の好みで言わせていただくと、どちらもストレンジさが不足しており、クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons )「The Movie」を聴かなければ素通りしてしまいそう。
そして、2007年に発売されたのが、クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons)名義の 「The Movie」、日本未発売。
何と言っても、まずは1曲目の「Pluto」とラスト11曲目「Pluton」が気持ちい。
You TubeやMy Spaceにアップされている「Pluto」のプロモーション・ビデオがまたよく出来ておりお試しを。
http://www.youtube.com/watch?v=ptgSD2ilzEo&feature=related
クレア・マルダー(Clare Muldaur)名義のアルバムとかなり印象の異なるストレンジさは、どうも、公私ともどものパートナーで、1stソロから徐々に関与度を増し、遂に「The Movie」では夫婦で共同プロデューサーとして名を連ね、全曲のアレンジに関与するフランス人ヴァイオリニスト、オリヴィエ・マンション(Olivier Manchon)によるものではないかと推測。
このアルバムのもうひとつの聴きどころは、そのスケールの大きさで対比されることの多い、アメリカ音楽界の新旧のモンスター、スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)とヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)のニア・ミス。
スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)は2曲目の「Nothing/Nowhere」で唯一無二のウィスパー・ヴォイスでクレア・マルダー(Clare Muldaur)とデュエット、ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)は9曲目の「Love Can Be a Crime 」で味わい深いピアノを披露。
なお、内ジャケットの喜多屋の純米酒は、寿司好きのオリヴィエ・マンション(Olivier Manchon)の趣味によるものらしい。中国語の新聞が一緒に写っているのは、ヴァン・ダイク・パークス(Van Dyke Parks)譲りのハリウッド勘違い東洋趣味でしょうか?
スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)、ジェスカ・フープ(Jesca Hoop)、セイント・ヴィンセント(St. Vincent )、そしてクレア・マルダー(Clare Muldaur)と、ストレンジなサウンドのシンガー・ソング・ライターが今凄く面白いと思いますがいかがでしょうか?
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コメント
はじめまして、トラックバックさせていただきました。
内ジャケの写真は、私も笑ってしまいました。
投稿: basonari | 2008年6月 3日 (火) 22時29分
basonariさん、はじめまして。
ジャケット全体もユーモアがあり、演奏も含めて楽しみながらやっている感じがいいですね。
これからも、よろしくお願いします。
投稿: Accounting&Music | 2008年6月 6日 (金) 00時04分
ま、おそらく、今年最高の名盤でしょう。
オリヴィエマンションのセンスなのか、クレアマルダーのセンスなのか
わかりませんが、唄のフレーズがすごくアンディパートリッジに似てる
と感じてます。
投稿: tommy sasuga | 2008年6月19日 (木) 23時16分
tommy sasugaさん、ありがとうございます。
tommy sasugaさんのおかげで、このアルバムのことを知りましたので、感謝しております。
投稿: Accounting&Music | 2008年6月22日 (日) 21時36分