平成20年(2008年)税制改正でこうなるNo.3。教育訓練費に係る税額控除制度(人材投資促進税制)の拡充(法人税・所得税)。
4月30日にようやく成立し、同日に公布・施行された平成20年度税制改正法案で、どこがどう変わったのか、引き続き概要を確認して行きたいと思います。
今回は、教育訓練費に係る税額控除制度(人材投資促進税制)の拡充についてです。
中小企業の生産性向上・成長のためには、人材投資が不可欠であるとの観点より、
・人材投資を継続的に増加させることが困難な中小企業においては、教育訓練費の増加がなくても総額に基づく税額控除が適用可能な制度への拡充
・大企業においては、適用期限(平成20年3月31日までに開始する事業年度まで)の到来をもって廃止
となりました。
■平成20年(2008年)税制改正の概要
・教育訓練費とは
使用人(一定のものを除く)の職務に必要な技術又は知識を習得させ、又は向上するために支出する費用等。
具体的には、講師、指導員等経費、教材費、外部施設使用料、研修参加費、研修委託費。
・従来の基本制度
当期の教育訓練費が前2事業年度の教育訓練費の平均額を超えることが条件
(当期の教育訓練費-前2事業年度の教育訓練費の平均額)×25%
法人税額(個人事業主の場合は所得税)の10%が限度
・中小企業者等の特例
資本金が1億円以下等の一定の条件を満たす中小企業者等の場合は基本制度との選択が可能。
当期の教育訓練費が前2事業年度の教育訓練費の平均額を超えることが条件。
増加割合=(当期の教育訓練費-前2事業年度の教育訓練費の平均額)÷前2事業年度の教育訓練費の平均額
教育訓練費の総額×税額控除率(限度20%)=税額控除額
税額控除率(限度20%)=増加割合の1/2
中小企業者等の特例は法人住民税も対象。
・改正点
大企業においては、適用期限(平成20年3月31日までに開始する事業年度まで)の到来をもって廃止され、中小企業者等のみが対象。
労働費用に占める教育訓練費の割合が0.15%以上であることが条件。
教育訓練費の総額×税額控除率(8~12%)=税額控除額
税額控除率(限度12%)=8%+(労働費用に占める教育訓練費の割合-0.15%)×40
労働費用に占める教育訓練費の割合のほぼ平均が0.15%。
■適用時期
法人税については、中小企業者等で青色申告書を提出するものの平成20年4月1日から平成21年3月31日までの間に開始する各事業年度につき適用。
所得税についても、中小企業者に該当する個人で青色申告書を提出するものは同様な制度が平成21年分につき適用。
■試験研究費税額控除(研究開発促進税制)の改正について感じること
・適用忘れに注意!
以前にも当ブログで指摘しましたが、租税特別措置法の税額控除は、その適用を受けるために余分にキャッシュ・アウトしたのでない限り、「お金の出ない節税」につながるすばらしい制度ですが、適用忘れが多いので注意が必要です。
・教育・訓練に関する助成金の受給の事前検討もお忘れなく!
キャリア形成促進助成金など、教育・訓練に関する助成金の受給の事前検討も忘れないようにしたいものです。助成金は、申請に時間がかかるとともに、事前に申請が必要な場合が多いので注意が必要です。
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