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SPCの連結ルールの見直し遂に決着か?日本経済新聞(平成20年4月9日)「特別目的会社 連結ルール厳格化 会計基準委 国際団体と合意」

 昨日の日本経済新聞(平成20年4月9日)の朝刊に、「特別目的会社 連結ルール厳格化 会計基準委 国際団体と合意」との記事が。

 不動産証券化等にも大きな影響を与える特別目的会社(SPC)の連結ルール、見直す見直すと言われてから随分と延び延びとなっている印象がありますが、国際会計基準審議会(IASB)の新ルールへの同調とのことだそうですので、いよいよ期が熟してきたというところでしょうか?

■「特別目的会社 連結ルール厳格化 会計基準委 国際団体と合意」(日本経済新聞平成20年4月9日の記事より引用)

 日本の会計基準をつくる企業会計基準委員会は8日、金融機関や企業が設立、投資している特別目的会社について、連結決算の対象範囲を厳格化することで国際団体と基本合意した。信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題では、海外の金融機関が連結外の特別目的会社で生じた巨額の運用損を計上。こうした事態を受け、連結範囲の拡大や情報開示の拡充を通じて損失リスクの所在を明確にする。

 国際会計基準をつくる国際会計基準審議会(IASB)などが、年内にも連結範囲を強化する新ルールを公表する方向で議論を進めている。日本側もこれに同調する。

 従来の国際会計基準や日本基準では、実質的な支配権を持っているかどうかを連結の判断基準としていた。新ルールでは、どの企業が実質的な支配権を握っているか判断が難しい場合は、特別目的会社の活動から受ける利益や損失が最も大きな企業に連結を義務付ける方向で検討している。

■日本の連結ルールの原則
 連結財務諸表作成の対象となる子会社の範囲を判断する基準として、他の会社を実質的に支配しているか否かによって子会社を判定する、いわゆる支配力基準です。

■特別目的会社の例外規定
 「連結財務諸表制度における子会社及び関連会社の範囲の見直しに係る具体的な取扱い」(平成10年10月30日企業会計審議会)、これを受けて規定された財務諸表等規則第8条第7項で以下の例外規定が設けられています。
 特別目的会社(特目的会社による特定資産の流動化に関する法律に規定する特目的会社及び事業内容の変更が制限されているこれと同様の事業を営む事業体)については、次の要件を満たしている場合には、当該特別目的会社に対する出資者及び当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認め、出資者等の子会社に該当しないものと推定するとされます。

1.特別目的会社に対して、適正な価額により資産が譲渡されていること
2.特別目的会社が、譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者(資産流 動化法に規定する特定目的借入に係る債権者を含む)に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業がその目的にしたがって適切に遂行されていること
3.事業内容の変更が制限されていること

■特別目的会社の例外規定の問題点
 例外規定の趣旨は、特目的会社(TMK)や匿名組合契約等を使ったそれに準じた事業体(旧有限会社と匿名組合契約を用いたYK-TKスキームなど)で、例えばケイマン諸島における慈善信託(チャリタブル・トラスト)や中間法人の利用により議決権行使ができなくなっている場合は、事業目的が限定され、事業内容の変更が制限されているため、出資者が議決権等による支配を行っていないと考えられることによるものかと思われます。
 当該規定は、バブル崩壊後の不動産価格の低迷を抜け出すために立法されたSPC法の普及のためという背景もあり設けられたものと言われていますが、その後、ライブドア事件や日興コーディアル証券事件等のSPCに関する不祥事が発生し、不透明な「連結はずし」を生むとして、見直しが必要であるとの批判を受けてきました。
 一方で、物件の価額以上に損失を負担することのないノン・リコース・ローンを親会社の連結財務諸表上の負債として、オンバランスするのはおかしいとの論もありました。
 実務上も、財務諸表等規則第8条第7項は資産流動化を念頭においていますが様々なスキームのSPCがあるとともに、「できる」規定ではなく「する」規定であることから、同規定の適用にあたり、その判断に苦慮することも多く、明確で統一された基準の早期の作成が望まれていました。

■日経新聞の記事からわかること
 「新ルールでは、どの企業が実質的な支配権を握っているか判断が難しい場合は、特別目的会社の活動から受ける利益や損失が最も大きな企業に連結を義務付ける方向で検討している。」とのことですので、比較的明確で統一された基準になるのではないでしょうか?
 とはいっても、毎年、「年内」という記事が出ているような気もするこの問題、今後も動向に目が離せません。

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