ロバート・パ-マー(Robert Palmer)を大いに讃えるNo.7。「クルーズ(CLUES)」(M)
2007年デジタル・リマスターの9枚組ボックス・セット、ロバート・パーマー「アイランド・イヤーズ(ISLAND YEARS 1974-1985)」(2007年)からの6枚目は、「クルーズ(CLUES)」(1980年)。
チューブウェイ・アーミーのゲイリー・ニューマンの参加による当時の最先端のテクノ・ポップ・サウンドに、従来のニューオリンズ・ファンク、ソウル・ミュージック路線のファンはさぞかし驚いたに違いありません。
ジャケット写真のロバート・パーマーが、手に耳にしているのは、1979年に発売されたばかりの携帯用カセツト・プレイヤー、ソニー・ウォークマン、単三電池入り。i-pod時代の現在から振り返ると、そのレトロ・フューチャー感が意外に心地よい異色作です。
録音は、前作「シークレッツ(SECRETS)」と同じく、所属していたアイランド・レーベルのオーナーのクリス・ブラックウェルが1977年にバハマのナッソーに作ったコンパス・ポイント。そして、ミキシング・エンジニアは、その後、グレース・ジョーンズ、デュラン・デユラン、トーキング・ヘッズ、ロビー・ネビルなどの作品で、80年代を代表するプロデューサー・エンジニアとなったものの、1987年にバハマで交通事故で亡くなったアレックス・サドキン。
私は、次作の「メイビー・イッツ・ライヴ(MAYBE IT'S LIVE)」(1982年)からロバート・パーマーを聴きはじめたので、「クルーズ(CLUES)」は後から聴き、既にテクノ化していたため驚きはありませんでしたが、それでも当時はかなり変なアルバムだと思った気がします。
しかし、今回、前後の作品と通して来てみますと、ロバート・パーマーの魅力である我が道を行くファンキーさはしっかりと貫かれており、意外と自然に楽しめました。
思えば、同じくニューオリンズ・ファンクの洗礼を受けた、細野晴臣が1978年にイエロー・マジック・オーケストラを結成し「イエロー・マジック・オーケストラ」を発表、久保田麻琴が1979年に夕焼け楽団をサンディー・アンド・サンセッツに衣替えし「ヒート・スケール」を発表したのと、海を隔てて呼応するかのような動きであり、ロバート・パーマーの感度の良さがただ者ならぬことを証明したアルバムではないでしょうか?
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