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どうなる異例の事態No.3。期限切れとなった租税特別措置の影響と遡及適用

 当ブログでもご紹介したとおり、つなぎ法案に盛り込まれず、いったん期限切れとなった交際費課税の特例や試験研究費の税額控除等の租税特別措置。

 「政府としては、歳入確保とともに、国民生活や経済取引の安定確保に向け、一日も早い法案の成立に向け最大限の努力を講じていく方針であり、国民の皆様や関係者の方々におかれては、引き続き、御理解と御協力をお願いする次第です。」と財務省のホーム・ページであいさつしているとおり、常識的に考えれば法案成立→期限切れの租税特別措置法の復活という展開になるかと思われます。

 今回は、納税者(法人)にとって得か損かという期限切れの影響と遡及適用の可能性について考えてみます。

■納税者(法人)にとって期限が切れると得な租税特別措置の主なもの

・交際費等の損金不算入(租税特別措置法61の4等)

 「・・・平成20年3月31日までの間に開始する各事業年度」という期限が切れると、平成20年4月1日以降開始の事業年度は、交際費が全額損金算入となります。すなわち、例えば3月決算の会社は、遡及適用がなければ4月1日から交際費が全額損金算入となる可能性があります。逆に言うと、4月~2月決算の多くの会社は、4月1日から交際費が全額損金算入となるわけではありませんので「ぬかよろこび」とならぬようご注意を。

・欠損金の繰り戻し還付の不適用(租税特別措置法66の13等)

 「・・・平成20年3月31日までの間に終了する各事業年度」という期限が切れると、平成20年4月1日以降終了の事業年度から欠損金の繰り戻し還付が適用可能となります。例えば、租税特別措置を復活させる法案成立前に決算を迎える4月決算の会社は、欠損金の繰り戻し還付が適用可能となります。

■納税者(法人)にとって期限が切れると損な租税特別措置の主なもの

・中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例(租税特別措置法67の5等)

 中小企業者等が「・・・平成20年3月31日までの間に取得し、又は製作し、若しくは建設し、かつ、当該中小企業者等の事業の用に供した」という期限が切れると、平成20年4月1日以降に取得等をし事業の用に供した10万円以上30万円未満の減価償却資産は全額損金に算入するという特例が適用不能となります。

・中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除(租税特別措置法42の6等)

 「平成20年3月31日までの期間」に取得等し事業の用に供したという期限が切れると、平成20年4月1日以降に中小企業者等が取得等し事業の用に供したものから、機械等を買い一定の条件を満たしていれば税金が安くなるという特例が適用不能となります。

・試験研究を行った場合の法人税額の特別控除(租税特別措置法42の4等)

 「・・・平成20年3月31日までの間に開始する各事業年度」という期限が切れると、平成20年4月1日以降開始の事業年度は試験研究を行い一定の条件を満たしていれば税金が安くなるという特例が適用不能となります。

・教育訓練費の額が増加した場合の法人税額の特別控除(租税特別措置法42の12等)

 「・・・平成20年3月31日までの間に開始する各事業年度」という期限が切れると、平成20年4月1日以降開始の事業年度は、試験研究を行い一定の条件を満たしていれば税金が安くなるという特例が適用不能となります。

■損か得かの判断

 自らが納税者の場合の判断も重要ですが、日本という国家の効率的な資源配分という「全体最適」の観点からの判断も重要になることは言うまでもありません。納税者に得ということは、それだけ国庫に穴があき、現在・将来の国民負担につながるからです。

■遡及適用の可能性

 額賀財務大臣は、4月1日の閣議後記者会見で、減税項目に対しての租税特別措置の遡及適用の可能性について、「それは遡及する形で対応することが望ましいと思います。」と答えています。

 それも論拠に、減税項目、すなわち納税者にとって期限が切れると損な租税特別措置は、遡及適用されるのではないかという期待が強いようですがどうなるのでしょうか?

 それでは、増税項目、すなわち納税者にとって期限が切れると得な租税特別措置は、遡及適用されるのでしょうか?

 この問題は、引き続いて考えて行きたいと思います。

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