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1980~90年代日本国クラブ・ロック。パール兄弟「未来はパール」

H200308  サエキけんぞう(佐伯健三)と窪田晴男を中心としたパール兄弟のポリドール時代のオリジナルアルバム7枚が、紙ジャケット、デジタルリマスタリングで、2月27日に再発されました。

 改めて全部聴き直してみて、やはり面白いのは1枚目の「未来はパール」(1986年)と2枚目の「パールトロン」(1987年)だと再確認。

 まずは、当時、鳴り物入りのデビュー作だった「未来はパール」です。

 歯科医師の免許を持つサエキけんぞう(佐伯健三)は、1980年に徳島大学歯学部を休学し、自ら率いるハルメンズ「ハルメンズの近代体操」でデビューします。しかし、その後は復学し、1983年にパール兄弟を結成するも、盆暮れを中心に徳島から戻りライブを行う状態が続きます。

 1985年に徳島大学歯学部を卒業すると、パール兄弟のライブ活動を活発化させ、デビュー前から、ギターの窪田晴男とベースのバカボン鈴木の高い演奏能力への評価が高まるとともに、エッセイストの泉麻人や漫画家の岡崎京子などのいわゆる文化人からの大絶賛もあり、1986年のデビュー作「未来はパール」はかなりの鳴り物入りのデビューという印象でした。

 「未来はパール」を聴き直して思うのは、サエキけんぞう(佐伯健三)のシニカルでアイディアあふれる歌詞をスパイスに、ギターの窪田晴男のドクター・フィールグッドのウィルコ・ジョンソンばりの切れ味鋭いカッティング、ベースのバカボン鈴木のアンソニー・ジャクソンばりの正確なツー・フィンガーのタッチ、ドラムの松永俊弥の地味ながら正確なビートが織りなす、ロックン・ロール・バンドとしてのビートの気持ち良さです。

 特に、「バカヤロウは愛の言葉」、「快楽の季節」は、今聴いても、アドレナリンが出てくる最高のロックン・ロール・ナンバーです。

 ドクター・フィールグッドの音楽は、キャパシティの小さなホール・クラブを中心にビートを重視したライブを行っていたことから、1970~80年代英国パブ・ロックと呼ばれましたが、パール兄弟の音楽にも、1980~90年代日本国クラブ・ロックともいうべきビートの気持ち良さを感じます。パール兄弟は、実際はクロコダイルのようなライブハウスでのライブが多かったようではありますが、窪田晴男がかけ持ちしていたエスケン&ホット・ボンボンズなどのイメージのせいか、当時のクラブ・カルチャー的な臭いを強く感じるのです。

 当時、私は、確か当ブログでもコメントいただいているMYB氏にデビュー前のライヴのカセットをもらって聴いていたため、「未来はパール」はちょっと作り込みすぎでライブの良さが今ひとつ出ていないかなという印象を持った記憶がありますが、今聞くと意外にシンプルでいいアルバムだと見直しました。

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音楽等(やや通向)」カテゴリの記事

コメント

1stはそれまでライブで演ってきた曲ばかりなので、私も当時はライブ演奏のダイナミズムが削がれ気味なところが不満でした。

新録するからにはライブアレンジのままなわけにもいかなかったでしょうが、岡田徹プロデュースで、大人しめにまとまってしまったところはありますね。

サエキも窪田もすでにメジャーでのキャリアはあったわけですから、最初からセルフプロデュースでも面白かったんじゃないかと思います。

窪田のキャリアといえば、平山みきの傑作アルバム「鬼ヶ島」が紙ジャケで再発されましたが、ひどいやっつけ仕事ぶりにがっかりしました。

投稿: MYB | 2008年3月 9日 (日) 23時01分

MYBさん、コメントありがとうございます。
窪田晴男は、若い時からすごいすごいと言われてきたわりに、いまだにこれだという代表作がないような印象がありますね。
私は、パール兄弟の再発、結構楽しめました。

投稿: Accounting&Music | 2008年3月10日 (月) 22時57分

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