佐橋佳幸というと思い出す1枚。アンディ・マッケイ「RESOLVING CONTADICTIONS」
くるり「Philharmonic or die」でも切れ味鋭いギターを聴かせてくれる、先日松たか子と入籍したギタリスト佐橋佳幸。
私が佐橋佳幸というと思い出すのが、ロキシー・ミュージックのスカしたサックス奏者アンディ・マッケイの2枚目のソロアルバム「RESOLVING CONTADICTIONS」(1978年)。佐橋佳幸は70年代アメリカン・ロック好きで有名であり、私が何の関係もなさそうなアンディ・マッケイを思い出すのはなぜでしょうか?
私が初めて、人前で演奏したのは1979年、高校3年生の時。中学時代の同級生で、後にフィルムスを経て遊佐未森のプロデュースなどを手掛けた外間隆史がキーボードで、私がベースのバンドで明大前の小さなスペースでコンサートをやりました。
その時、持ち込んだコピー曲が、私が1978年11月に発売になったイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)ファースト・アルバムからのファイアー・クラッカー。外間隆史たちと六本木ピットインの矢野顕子コンサートにゲスト出演したYMOを見に行ったりして(松原正樹がギターでそれもまた良かった)、まだブレーク前のYMOには大いに盛り上がっていました。ひょっとすると初めてYMOをコピーしたバンドが我々だったかもしれません。
一方、外間隆史が持ち込んだコピー曲が、アンディ・マッケイ「RESOLVING CONTADICTIONS」からの「The Loyang Tractor Factory」。アンディ・マッケイが当時はまだ行くのが難しかった中国を旅行しその印象から作られたアルバムからの、直訳すると「洛陽のトラクター工場」というこの曲、中学時代からスプリット・エンズなどのシアトリカルでちょっと風変わりなモンド・ミュージック的な感覚を愛した彼ならでは選曲でした。
このアンディ・マッケイ「RESOLVING CONTADICTIONS」、確か日本未発売で入手が昔は難しかったはずですが、再発ブームのおかげか今は簡単にCDが入手可能なようです(万人におすすめできるアルバムではありませんが)。
その時に、外間隆史が客として連れてきたのが、確か外間隆史の高校の同級生で後にキーボーディスト・マニュピレーターとして活躍する遠山淳と、一緒にデビュー前のEPOのバック・バンドに参加していた佐橋佳幸。
コンサートの後に遠山淳がベースで、佐橋佳幸がギターのセッションを2人で始めたところ、驚いたのが佐橋佳幸のギター。ピッキングの正確さ、鳴りの良さ、リズム感の良さ、同じ高校生とは思えないスーパープレイで口あんぐり。こんな凄い高校生ギタリストがいるのかと本当に驚いたものでした。
その後、もっと驚いたのは、EPOが1980年に「DOWN TOWN」でレコード・デビューした際に、佐橋佳幸は遠山淳とともにレコーディング・メンバーからはずされてしまったという事実。プロとは厳しい世界だと思ったものです。
ところで、佐橋佳幸は、われわれが演奏する「The Loyang Tractor Factory」(洛陽のトラクター工場)を聞いて何を思ったのでしょうか?
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