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大村憲司のこの曲を知っているかい。藤真利子「狂躁曲」より「雪」

H200211 1998年に49歳の若さで亡くなった大村憲司に対しては、死後もギタリストとしての賛辞は多くあるものの、意外に触れられていないのは作曲家としての才能です。

 編曲での山下久美子「赤道小町ドキッ」のようなヒット曲はないものの、様々なアルバムに佳曲を残しています。

 1982年1月に発表された女優藤真利子の「狂躁曲」の収められた作詞:辻井喬(堤清二)、作曲:大村憲司「雪」は、私が大好きな曲で、雪が降る日は今でも思わず口ずさんでしまいます。

 当時は、ムーンライダーズの鈴木慶一がキレにキレていた時期で、鈴木慶一のプロデュース作として、1981年に野宮真貴「ピンクの心」、杏里「悲しみの孔雀」が発表され、1982年1月に藤真利子「狂躁曲」が発表されました(私的には今でもこの3作が鈴木慶一プロデュースの3大名作だと思っております)。

 発表された時は、普通の女優と思っていた藤真利子が何で鈴木慶一と驚いた記憶がありますが、当時のインタビューで藤真利子は学生の時からムーンライダーズが好きだったと言っていた記憶があります。

 プロデュースの鈴木慶一の下、ムーンライダーズの岡田徹及び白井良明、高橋幸宏、大村憲司といった作編曲陣も驚きでしたが、もっと驚いたのは、故寺山修司、赤江瀑、故吉原幸子、山口洋子、辻井喬(堤清二)といった文芸家による作詞陣です。

 当時は既存の詩に曲をつけたかのと思っていましたが、改めてライナーの藤真利子と鈴木慶一の対談を読んでみると、藤真利子が「今回の企画の面白いのは、皆さんがそれぞれこれが歌謡曲だろうと思って詩を書き、曲を作りアレンジして、そして歌って出来たものだと思うんです。」と語っているので、作詞も全部書き下ろしであったようです。これだけの顔ぶれが作詞を引き受けたのは、藤真利子が小説家の故藤原審爾を父に持つことも多少関係しているのかもしれません。

 また、本作はムーンライダーズのギタリスト白井良明がその斬新なアレンジで編曲家として注目を浴びたことでも有名で、その直後に沢田研二「ミスキャスト」で売れっ子編曲家としての第一歩を踏み出しています。

 そいういった話題の多い「狂躁曲」ですが、当時、実業家・堤清二としてセゾン・グループを代表し飛ぶ鳥を落とす勢いだった、詩人・辻井喬が作詩をし、大村憲司が作曲をした「雪」が、7曲目に収録されています。

 辻井喬の美しい日本語の詞に、寄り添うような大村憲司の優しいメロディーが心に染み入るこの曲、雪がしんしんと降り積もる日に聴いたりするともう最高です。ちなみに、ディレイを利かしたアルペジオが気持ちいい印象的なギターは、大村憲司ではなく白井良明によるものであり、編曲はムーンライダーズのキーボーディストの岡田徹です。

 椎名林檎などもメジャー化した現在では、当時感じたエキセントリックさは薄れ、さすがの作詞家陣の日本語の美しさが際立つ「狂躁曲」ですが、現在はかなり入手が困難になっているようです。もし、機会がありましたら、「雪」をぜひ耳にしていただきたいと思います。

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