期待に応える。イデミ・スギノの2007年クリスマス・ケーキ
造形美、深い味わい、パティシェ杉野英美氏のケーキを食べ、その高いプロフェッショナリズムに触れるたびに、私もこのような「期待に応える」仕事をしたいと心から思います。
杉野氏の店「イデミ・スギノ」は、私の事務所から3分程のところにあります。以前は、昼食の後にお客様をお連れしてイートインのみの「アンブロワジー」(1993年の洋菓子の世界大会でグランプリ受賞の特に芸術的な逸品)を食べたりしていましたが、昨年NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介されて以来、朝から行列ができて昼前には商品が売り切れ、残念ながらなかなか口にできない状態が続いております。
NHKの番組では、杉野氏は、「当たり前が一番むずかしい」とし、「あらゆる職業にいえることだと思うのですが、職人が楽をしようと思うと、ろくな結果にならないんです。当たり前のことをきっちり守っていけば、そのお菓子の本当の味が出せるのに、つくり手が少し気を抜いただけで、本来の味とはまったく違ったものになってしまいます。」と語ります。
また、「プロフェッショナルとは」と問われ、「永遠の未完成でいたいと思っているんですよ。だから、今日よりも明日、明日よりもまたその次の日、もっとおいしいお菓子ができるように。諦めないで自分を高めていきたいなという、それがプロなんですかね。」と答えます。
そして、味に直接関わる仕事は自らが行い人任せにせず、腱鞘炎でぼろぼろになりながらも妥協を許さない杉野氏の仕事振りが紹介されます。同番組は、DVDや書籍になっていますので、ぜひ多くの方にご覧になっていただきたいと思います。
ちなみに、同番組では2005年のクリスマス・ケーキが紹介されておりますが、昨年の2006年のクリスマス・ケーキの写真も下にアップいたします。昨年と比べると、今年は造形がやや武骨になりましたが、大人の男をも魅了する洋酒や酸味が効いた深い味わいはやはり見事です。
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